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「上海の荷物」は1970年代~80年代の中国の本や雑貨を売るお店です。

2008年の北京オリンピックが終わった頃から、中国の各地に点在する世界遺産を巡る旅行をしていて、
行く度に北京や上海の骨董市にも立ち寄っていました。

骨董市やアンティークショップをのぞいてみると、日本でいうと昭和レトロを懐かしむような気分で1980年代くらいの物が売られたりしていて、
中国の人たちも自分が子供だった頃のちょっと昔の懐かしさに価値を感じていることを知って、
この感じ日本人と変わらないじゃんと親しみを感じました。
今の時代の目で見ると少しダサいんだけども、素直でいいなと思えるものも多く、
当時どんな物があったのかをもっと知りたいと思い、中国の各地にあるアンティークショップや古書店をまわるようになりました。

雑誌、写真集、画集などの当時の出版物や、バスの路線図、飴の包み紙、服やカバンなど、
1980年代に作られた物を見る事で、当時の中国の暮しが少しずつ見えてきました。
新しい時代が始まるワクワク感と、その国ならではの昔からずっと変わらない美意識とが同居していた時代。
日本ならば大阪万博までの1960年代
アメリカならばベトナム戦争が始まるまでの1950年代
パリならば第二次世界大戦までの1920年代
中国にとっての1980年代は、きっとそんな時代だったんじゃないかなと。

1970年代も、歴史的に見ると毛沢東の政治の時代ではあったけれども、当時、中国で出版されていた本を改めて見直してみると、
屋台で朝ご飯を食べて、働き、子供と遊んで、疲れて眠る、
そんなふうに、今の自分とあまり変わらない暮しをしていた人が1970年の中国にいたんだっていう、
まあ当たり前のことなんだけど、なかなか想像が出来ない事に気がついたりして。

「上海の荷物」はそんな中国を知ることが出来るお店です。